企業にはさまざまな部署が存在し、それぞれの部署でシステムを管理しているケースが少なくありません。これまでバラバラに管理されていた各部署ごとのシステムを統合することで、情報の一元管理化を実現できるのがERPと呼ばれるシステムです。ERPとは、Enterprise Resource Planningの頭文字を取った略称で、企業資源計画と訳されますが、近年は基幹系情報システムのことを指すことが一般的です。

ERPの導入を検討する企業も多いですが、その際にはERPにさまざまな形態があることを知っておく必要があります。大きく分けると3種類存在し、1つはオールインワンタイプの完全統合型と呼ばれるものです。これは、会計や販売や給与などの業務に関わるシステムすべてをカバーします。情報を完全に一元管理化するには、この完全統合型が向いているでしょう。

また、単独業務のみをソフト化して導入するタイプのERPも存在します。それが業務ソフト型と呼ばれるタイプであり、単独業務のみなので導入時のコストや期間がかからないのがメリットです。中小企業の中には、この業務ソフト型のEPRを導入するところが少なくありません。

そして3つ目の形態として、コンポーネント型のERPがあります。これは会計や販売、給与などから、ある程度の業務単位に絞って組み合わせて導入するタイプです。必要に応じて業務を拡大できるため、自由度が高いERPといえるでしょう。このように、ERPにはさまざまな形態があるため、企業の導入目的に合わせて選ぶことが大切です。