ERPエンジニアというのは、その名の通りERPと呼ばれるシステムを専門に扱う職種のことです。このERPは、Enterprise Resources Planningの略称で、一般的には基幹系情報システム全般を指して用いられます。ERPエンジニアは、主にシステムの設計から導入、その後のシステムを使ったプロジェクトの管理などを担います。そのため、単にERPエンジニアとしてのスキルに優れているだけでは不十分で、クライアントとなる企業などが抱える課題に精通していることが大切です。

例えば、クライアントが流通業者である場合には、流通の仕組みを理解しておかないと、そもそも現実的なシステムの設計は困難でしょう。金融機関を相手にする場合には、彼らの社内オペレーションがどのようになっているかを詳しく把握する必要があるのです。このように、ERPエンジニアには、優れた企業分析スキルが必要不可欠といっても過言ではありません。

それに加えて、ERPエンジニアには高度なコンサルティングスキルも求められます。クライアントの中には、自社が抱える課題を正確に把握できていない状態で、その解決を依頼してくるところがあります。そのような場合、クライアントに課題の洗い出しを求めるのではなく、一緒になって問題点を精査したうえで、解決するためのシステムを提案できるエンジニアが高い評価を受けられるのです。このように、常にクライアントに寄り添うことがERPエンジニアの仕事では求められます。